カテゴリ:★高齢化社会における介護業務( 5 )

2010年 04月 04日
♪♪ bathroom
入浴介助における観察・留意点

・顔色や気分
(普段との違い、不快の訴え等がないか)
・熱
(平熱か)
・脈拍
(速さや強さが普段とかわりないか)
・呼吸
(正常か、息苦しさはないか、咳をしていないか)
・血圧
(普段の値との違いはないか)
・めまいや頭痛はないか
・皮膚のかゆみや身体の痛みはないか
・本人の訴えはないか
(脈拍などバイタルサインの確認は、医師や看護師が行う業務です)

<入浴介助における注意点>

1)空腹時や食後すぐの入浴はさけましょう。また、
  寒い時期は日中の暖かい時間帯に入浴するようにしましょう。

2)脱衣室や浴室の室温が低く寒さを感じたり、お湯の温度が高い(42℃以上)場合などには、
  血 圧の変動が起こりやすくなりますので、脱衣室や浴室の室温、お湯の温度は適温に調節しましょう。     

3)長時間の入浴は、血圧の変動や体力の消耗につながるので、入浴時間は20分程度、
  浴槽に入る時間は5分程度を目安としましょう。

4)めまい、ふらつき、疲労や意識状態などに異常がないか、
  常に利用者の観察を行いながら援助しましょう。

5)利用者の羞恥心に配慮し、タオルをかけるなど不要な露出は避けるようにしましょう。

6)一つひとつの動作の前に必ず声をかけましよう。また介助の際には利用者と会話をしながら行うなど、
  利用者がリラックスできるように配慮しましょう。

7)利用者自身が行えることは、なるべく自分でしてもらうようにしましょう。

8)利用者の状態に応じて、手すりをつけたり入浴補助用具使用したりして、
  安全に入浴することができるよう、浴室の環境を整えましょう。

9)入浴中の発汗によって脱水を起こしやすくなるので、入浴前後に水分補給をします。

排泄介助における観察・留意点

尿意・便意の把握

<尿意・便意の訴え方>
・自発的に排泄行動を起こす
・言葉で表現する
・行動で実現する
(落ち着きがなくなる、腰を上げたり動かすなど)
・尿意・便意がなく、行動でも示さない

排泄動作の自立度の把握

<排泄動作(自立度を測るポイント)>
・ベッドから起きて座る(起居動作)
・トイレまで歩行する(ベッドから車椅子に移乗する。ベッドからポータブル便器に移乗する)
・座る姿勢を保つ(10分程度)
・便座から立ち上がる
・腰より下の衣服を着脱することができる
・排泄後の清潔動作(陰部、肛門周囲の清拭、トイレの水を流す、手洗い)ができる

自立度の評価

(3)手伝いなしで自分でできる (2) 補助具の利用や少しの手伝いがあれば自分でできる

(1) 大部分手伝いが必要である (0) 手伝ってもできない

排泄物の観察

<排泄前>
尿意(便意)の有無、下腹部の膨満、前回排尿(排便)との間隔、排泄に対する不安

<排泄中>
排尿(時)痛の有無、不快感・違和感の有無、排尿(便)困難の有無、尿線の異常の有無

<排泄後>
1回量 性状;色・混濁(混入物の有無)/・所要時間、尿(便)意の消失の有無、
残尿(便)感の有無、排尿(便)後痛の有無

by ninja9rs | 2010-04-04 00:25 | ★高齢化社会における介護業務 | Comments(11)
2010年 03月 21日
♪♪ posture(姿勢)
☆彡

寝床上での体位・姿勢変換・褥瘡への対応

褥瘡

限局した身体の一部分が持続的に圧迫を受け、皮膚組織の循環障害が起こり、発赤、腫脹、
糜爛、潰瘍の形成を経て、ついには壊死に陥る状態です。

発生原因

1)全身的な要因

・自分で体位変換ができない人(能力低下、意識障害、神経疾患etc)
・知識障害があり、圧迫に気付かない人(意識障害、麻痺)
・身体に変形があったり、体位保持の困難なとき
・失禁や発汗により、皮膚が湿潤したり、不潔になりやすいとき
・老化や浮腫により皮膚が傷つきやすいとき
・循環障害があるとき(麻痺、糖尿病etc)

2)局所的な要因

・栄養状態の低下
・たんぱく質、ビタミン不足、貧血
・やせている人

体位変換の目的

筋肉の萎縮、関節の拘縮や変形、骨の萎縮、心臓や肺の機能低下、認知症の出現等の
廃用症候群(生活不活発病)を予防するため。

筋萎縮

1週間経過後=10%~13%低下、3週間経過後=20%~30%低下

関節拘縮

1週間経過後=動きに制限がでる、3週間経過後=100%曲がらない、伸びない。

1)同一体位の圧迫による血液の循環障害や疼痛・感覚麻痺の予防
2)同一体位の筋萎縮予防
3)循環器を刺激し、血栓症や褥瘡あるいは四肢の浮腫(むくみ)予防
4)肺拡張促進
5)気道の分泌物の排出

ボディーメカニクス

1)利用者を小さくまとめる(コンパクトにする)
2)重心を低く、支持面積を広くとる(肩幅くらい)
3)対象に近づく
4)動きにあわす(重心移動)
5)下肢の筋肉を使う
6)滑らせる、押す、引く(持ち上げない)

感染症

病原微生物(病原体によって起こる伝染病を含む病気。

感染症の主な5つの感染経路

1)接触感染
患部に接触にして感染する場合
(疥癬、梅毒、淋病、鳥インフルエンザ) 疥癬=60℃のお湯で洗う。

2)飛沫感染
患者の咳やくしゃみによって、空気中に飛び散った病原体を吸い込む事で感染する場合
(インフルエンザ、結核etc ) インフルエンザ、結核=手洗い、うがいの励行。

3)経口感染
病原体が水や飲食物に混じって口から入って感染する場合
(コレラ、食中毒etc ) 食中毒=利用者さん宅のゴミは押し込まない。

4)経皮感染
病原体が皮膚の傷口を通って進入し感染する場合
(破傷風、狂犬病etc )

5)昆虫による媒介
昆虫に媒介された病原体によって感染する場合
(マラリヤ、日本脳炎etc )

感染予防の注意事項

1) 手洗い=しっかり泡立てて15秒以上流水で流す。
2) うがい
3) エプロン=前と上が汚いため、後ろ側から外し包み込みながら持つ。
4) 唾液、吐物、排泄物、血液などには直接触らない。
5) 手指の傷=ゴム手袋を必要に応じて使用する。

介護者の健康管理

燃え尽き、腰痛、感染症に気をつける。
自己を知り、自己肯定感を持つ、体調の自己管理、環境とのバランス保持。
(ストレス・マネージメント)

ベッドメイキングの方法・実施

・安楽に臥床できるシワのない清潔なベッドを作る。
・介護者の腰に負担をかけない合理的な動作。
・利用者が臥床した状態での安全で快適なシーツ交換。


☆  日常は驚きの中に存在するのが望ましい。
   
    何も刺激の無い日常は、何の進化も望めない。

    残生がその驚きの光に満ち満ちていることを信じて・・・。

    できうるならば、その残生の先に更なる驚きを見出せること・・・願っています。


I'm here saying nothing


by ninja9rs | 2010-03-21 22:41 | ★高齢化社会における介護業務 | Comments(0)
2010年 03月 17日
♪♪ group home
☆彡

本来の意味は、病気や障害などで生活に困難を抱えた人達が、専門スタッフ等の援助を受けながら、
小人数、一般の住宅で生活する社会的介護の形態のことである。
そこでは、地域社会に溶け込むように生活することが理想の集団生活型介護である。

現在は認知症対応型である認知症高齢者グループホームを指すことも多いが、嚥下困難、
学習障害など、他にもさまざまな障害に対応したタイプのものがある。
グループホームは、老人ホーム等の福祉施設というよりも家というほうが適切である。
実際、後述する認知症高齢者型グループホームは、日本では介護保険上でも住宅とみなされており、
そこで提供されるサービスを、在宅サービスに位置付けている。

認知症

後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が低下した状態をいう。
これに比し、先天的に脳の器質的障害があり、運動の障害や知能発達面での障害などが現れる状態のことを、知的障害という。

中核症状
記憶障害と認知機能障害(失語・失認・失行・実行機能障害)から成る。
神経細胞の脱落に伴う脱落症状であり、患者全員に見られる。
病気の進行とともに徐々に増悪する。

周辺症状
幻覚・妄想、徘徊、異常な食行動、睡眠障害、抑うつ、不安・焦燥、暴言・暴力(噛み付く)など。神経細胞の脱落に伴った残存細胞の異常反応であり、一部の患者に見られる。病気の進行とともに増悪するわけではない。

(Wiki 参照)

札幌7人死亡グループホーム火災

群馬県の老人施設「たまゆら」で10人が焼死した火災から19日で、ちょうど1年。
歴史は繰り返すと言われるように、悲劇もくりかえされるのだろうか?

group home自体は、比較的利便性、立地条件の良い場所にあるものの、施設規模が狭く、
消防法などで定める安全体制が行き届いていない事の方が多い。
平成17年に民家を改装して開業した「みらいとんでん」には、早期消火に威力を発揮するスプリンクラーがなかった。
延べ床面積は約250平方メートル。
消防法ではスプリンクラーの設置が義務づけられるのは延べ床面積275平方メートル以上の施設となっているため、その事自体は、違法ではない。

火災警報機はあったものの、500平方メートル未満の施設は、23年度末までに設置すればよいため、
現時点ではとんでんに設置義務はなかった・・etc。

設備の整った施設では起き得なかった事故。
設備が整っていないぶん、人間が補わなくてはならない。
しかも単数夜勤者でなければ、運営が成り立たない。

安全が全てに優先すると判っていても、そこには言いようもないジレンマが存在するのも事実。
急激に伸びる介護業界のすそので起きた火災事故、勤務をこなしながらの消火活動に何ら問題はない。
新たな歪みが顔を覗かせる前に、行政がしなければならない事は多い。

利用者は言うまでも無く、従事している介護者のためにも、安全な作業場でなければ意味がない。
このような事故を繰り返さないためにも、早急に対処してほしいと願って止みません。

by ninja9rs | 2010-03-17 09:35 | ★高齢化社会における介護業務 | Comments(0)
2010年 03月 14日
♪♪ しのびよる影
高齢者に起きうる代表的疾病

認知症
成人に起こる認知(物事の理解)障害
物事の一部を忘れるのではなく、体験した物事全体を忘れ、日常生活に支障をきたした状態を言う。
 中核症状は、機能障害で、記憶障害、失計算、失行、失語、見当識などがある。
 周辺症状は、BPSD(問題行動)で、徘徊行動などがある。
利用者の尊厳を守り、肯定する事を前提とし、場合によっては場面を転換する。
代表的な認知症として、脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症がある。
その他として、パーキンソン病は、全身の筋肉が硬くなり、顔に表情が無く、転倒を繰り返す。便秘になり易い。

脳卒中
脳を取り巻く血管の異常によって起こる脳血管障害
    1.脳梗塞は、脳の血管に血栓が詰まる障害
(顔面マヒ、視野が狭くなる、手足のしびれ、失禁、めまい) 
    2.脳出血は、脳の内部の血管が切れて出血する障害
(激しい頭痛、意識を失う、吐き気、嘔吐)
    3.くも膜下出血は、脳をおおっている膜と脳の間に出血する障害

高血圧
最高血圧値140mHg 最低血圧値90mHg 以上(どちらか一方でも)
血圧コントロール
 ナトリウム(食塩)と動物性脂肪の摂取を控える。精神的ストレスを避ける。禁煙。
 適度な運動を心がける。
 脱水予防として、水分を摂取し排便を促進する。

肺炎
誤嚥性肺炎
食物,液体,胃内容物または咽頭分泌物を誤嚥あるいは誤飲し,咳反射などでこれを排除できないときに発生します。

骨粗鬆症
骨に小さな穴が多発する症状をいう。背中が曲がることに現れる骨の変形、
骨性の痛みさらに骨折の原因となる。
大腿骨や股関節の骨折はいわゆる高齢者の寝たきりにつながり、生活の質 (QOL) を著しく低くする。
原因の中でも90%が転倒によるもので、部位としては大腿骨頸部骨折が多い。
女性に多く、50才以上3人中1人、70才以上2人中1人の割合でみられる。
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨密度を増加させる栄養素を積極的に摂り、骨を丈夫にする。

緊急時対応
反応確認(呼びかけ)→呼吸確認(気道確保)→している→回復体位
                            →いていない→119番通報→人工呼吸+心臓マッサージ
背部叩打法(座位と側臥位) 
背中を曲げた状態で、肩甲骨の間を叩打し、詰まったものを吐き出させる。


春の嵐が吹くように、高齢化の波は、ある意味、待ったなしと考えます。
              それは誰にも逃れられない定めだと言えます。
              知識を持ち、情報を共有し、やがて訪れる定めに対して、
              冷静に反応できるようにする事が必要だと考えて止まない今日この頃です。


by ninja9rs | 2010-03-14 12:39 | ★高齢化社会における介護業務 | Comments(0)
2010年 03月 08日
♪♪ 高齢化社会のゆくへ
少子高齢化が叫ばれて久しい環境において、生活弱者と成り得る高齢者はけっして『対岸の火事』とは言え
ない。
いずれ全ての人々に訪れるであろう、『老いる』と言う現象に対して真っ向から向き合う事の必要性が問われています。
人々は生きてゆくうえで、介護する側と介護される側とに二分されます。
介護する側は、やがて介護される側に必然的に成らざるを得ません。
いずれの立場、いついかなる状況においても、人は人として人間らしい生活を望むのは当然の事と考えます。
その考えを保証する事こそが、『福祉の理念』であると言えます。
平成19(2007)年度通常国会で、社会福祉士及び介護福祉士法改正案が審議されています。
現業の資格取得に対して、ハードルは少しづつではあるが高く、より専門性に重きを置く改正となります。
目標はより高く、高ければ高いほど、その資格性も高くなると言えます。

戦後、高度経済成長による生活水準の向上や医療技術の進歩によって、寿命は著しく伸びました。
日本人の平均寿命は2007年(平成19年)には、男性79.19歳、女性85.99歳にまで達し世界一、そして、
文字どおり最長寿国となりました。

【今後、急速に増える寝たきりや痴呆の高齢者】
10年間で、100万人前後の割合で増え続けます。

【65歳以上で亡くなった方の平均寝たきり期間】
平均8.5ヶ月。

85歳を超えると4人に1人が要介護状態となり、介護する者の2人に1人は60歳以上。
要するに、高齢者が高齢者を介護する時代は目の前まできています。

看護と介護の有効なバランスなくしては成り立たない、そんな時代に生きていると言えます。

地球温暖化問題と共に地球高齢化社会問題を真摯に、そして真剣に取り組むべきときは今しかないと考えます。
『転ばぬ先の杖』と言う言葉は、全ての事象における教訓です。
Because そのときに開き直っても無駄だからです。

数十年を生きればそれだけで十分とされる人の道。
そのわずかな期間を効果的かつ有効に消化するのも悪い気はしないんじゃないかな・・・。

by ninja9rs | 2010-03-08 22:25 | ★高齢化社会における介護業務 | Comments(2)